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ノーと言わない京都人

京都のマナー

わたしが育ったのは京都の西陣というところ。
京都御苑の近くです。

織物がさかんな場所で、
一昔前は糸を巻くガラガラという音が、
そこら中で聞こえてました。

件数は減ったものの今でも同じ町内にも、
数件の織物屋さんがあります。

そんな環境で育ったせいか、
周りからみると、わたしは京都人の典型らしいです。

昔から自分の話し方や文化が普通だと、
当然のように思っていたわけですが、
社会人になって東京へ行って、
自分の話すことが伝わらないのを見て、
初めて京都の文化を良い面も悪い面も引き継いでいるのだと気づきました。

悪い面の典型が「ノーと言わない」ということ。

面と向かって相手を否定するのは失礼

どこでも一緒だと思うのですが、
あまりよく知らない人に文句を言うときには、
回りくどくいいますよね。

でも、京都はそれが尋常ではないようです。

自分では思いっきり「ノー」と言っているつもりなのに、
それは京都人にしかわからない「ノー」らしいということに、
社会人になって気がつきました。

基本的に、仲の良い友達でない人と話すときには、
常に相手の話すことばの裏にある、
本心を知ろうと努力するものだと思っていたのですが、
そんなことするのは、どうやら京都だけらしいです・・。

例えば、、、
お盆にお祭りがあるのですが、
その準備で、誰かになにかやってほしい時に、
「あれやって」とは言わず「あれ後でやらなあかんわー」、
なんていう風に言います。

そんなことを言われて「ふーん」なんて言おうものなら、
後で「気が利かないやつ」呼ばわりされてしまいます。

本心は「やってほしい」と言っているのです。

そういう回りくどい言い方を京都人はしますが、
それが理解できず、陰で文句を言われたりしているのを聞いて、
よく京都人は陰鬱とか腹黒いなんて言われるみたいです。

ダイレクトでない言い回しは、
日本全国どこでもあると思うのですが、
京都は、その辺の礼儀正しさの度がすぎるようです。

京都人には言い回しや口調で、
「本当にいいたいこと」が理解できるのですけどね。

ご近所さんとのやりとり

こういう「礼儀」は、
特にご近所さんとのつきあいで最も顕著です。

例えばどこかの家がうるさいと感じたら、
すれ違ったときに「夜も賑やかでよろしいねー」なんて、
にこやかにご近所さんに言う。

そうすると言われたほうはすぐに理解して、
「すみません。もう少し静かにします。」
と言わないといけないのです。

当然、相手は「そういうつもりではなかったんですよ」
なんていうわけですが、本心は「静かにしろ」と思っているわけです。

表面上は「全然思ってませんよ」的な雰囲気を出すので、
本当のところはわからないのですが、
十中八九間違いありません。

結局「本当のところはわからないように隠す」のが、
相手を傷つけない京都らしい礼儀なのかもしれません。

そういう言い回しになれているので、
関東にいくとあまりのダイレクトさにへこむことも多いです。

京都の町に住むときに

もし、京都の古そうな町内に住むことになったら、
ご近所さんとの会話は、反対の意味に捉えておけば、
無難です。(もちろんいい人もいますけどね。)

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