思わず体が動いてた
知識がないことは時に動物に大きな迷惑や被害を与える。
そして、その迷惑や被害は、知識を持つ者からしたら虐待と受け取れてしまうものもある。
知識がないこと自体は何の罪にもならないと私は思うのだが、動物に携わる仕事をする者として知識がないことは、罪とも思えてしまう時がある。
まだ動物関連の仕事にはついていなかったその頃の私は、動物関連の仕事はしていなくても知識だけは豊富にあった。
そんなある日、ペットショップに行ってみると、ある種類のウサギが何羽か売られていたのだが、問題はそのウサギの耳だった。
何と、ウサギの耳に木製の洗濯ばさみのようなものがくっつけられていたのだ。更にその洗濯ばさみにパチンコ玉のようなものがくっつけられ、おもりのようになっている。
一瞬目を疑ってしまったし、たまたまくっついてしまったのかとも思ったのだけれど、全羽の、しかも両耳にくっついているそれは、明らかに人為的につけられたものだった。
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私は慌てて、その店のスタッフに話しかけた。
話を聞いたところ、そのウサギは、たれ耳の種類のウサギなのだが、入荷時から片耳や両耳が立ってしまっており、たれ耳が売りのウサギだからと矯正のために付けていたというのだ。
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ペットショップで働く者の知識として信じられなかった。そのウサギは、大人になり、体が大きくなっていくにつれ、耳も成長し、垂れていく。
耳が小さく短い子供の頃は、耳が垂れずに立ち上がってしまうことはよくあることなのだ。
もちろん矯正の必要はない。勝手に垂れてくるのだから。
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それを説明し、あれは虐待になってしまうと訴え、すぐにはずしてもらった。
店員はそのウサギの耳の仕組みを知らなかった。
ありがとうございますと言われたが、それよりもウサギに謝って欲しいと思った。
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知らない事は、時としてとんでもない事をしでかすのだなと考えさせられた。